特定技能 最新情報のご案内

特定技能外国人を受け入れている組合員様も多いかと存じます。今回は特定技能の概要と最新の特定技能に関する情報をご案内します。

「特定技能」は、深刻化する国内の人手不足を解消するために、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れるために、2019年4月より新たに創設された在留資格です。2027年度より新たに開始される「育成就労」制度も、「特定技能」人材を育成する事を目的としております。特定技能には、特定技能1号(通算で5年在留可能、在留者数 約33万人*1)と特定技能2号(在留更新回数に制限無し*2、在留者数 約3千人*1)があります。

*1 出入国在留管理庁(入管) 発表 2025年6月末速報値による     *2   1回の在留期間は3年、1年または6ヶ月で、在留期間更新が必要です

 

1.特定技能1号の在留期間について                                                                                 2025年9月30日付で出入国在留管理庁(入管)より特定技能運用要領の更新がありました。特定技能1号の在留期間は通算5年間ですが、今回の更新で「特定技能2号」受入れが認められている分野*3において、特定技能2号評価試験等に不合格となった1号特定技能外国人のうち「特定技能2号への移行に必要な全ての試験について合格基準点の8割以上の得点を取得」した場合には、「5年を超えて在留することについて相当の理由があると認められる場合」に該当するとして、通算在留期間が6年に延長されます。
*3 ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業 の11産業分野

主要産業分野での特定技能2号評価試験の合格基準とその8割は下記の通りです。

建設

学科試験    75%(合格基準)   60%(合格基準の8割)                                                                     実技試験    75%(合格基準)   60%(合格基準の8割)

工業製品製造業

学科試験*4    60%(合格基準)   48%(合格基準の8割)                                                                     実技試験    60%(合格基準)   48% (合格基準の8割)

*4 ビジネスキャリア検定 3級試験(生産管理プラニング区分、生産管理オペレーション区分のいずれか)が学科試験となります

農業

学科試験、実技試験の総合得点に対して、試験毎に全国農業会議所が合格判定基準点(パーセント)を決定します。例えばある回の試験での合格基準が総合得点の66%であった場合、66 x 0.8 =52.8 となり、その回の総合点での52.8%が合格基準の8割となります。

具体的には例えば建設分野での特定技能2号評価試験は、学科試験40問、実技試験25問が出題され、それぞれ75% (学科試験30問、実技試験19問) 以上の正解が合格となっておりますが、60% (学科試験18問、実技試験15問) 正解すれば、特定技能1号での1年延長(通算在留期間:6年)した在留が可能となります。

特定技能外国人を受け入れている組合員様は、特定技能2号評価試験での「合格点の8割」取得により、1年在留延長を目指す事を是非ご検討下さい。 特定技能運用要領の更新事項に関する詳細はこちらのサイトをご参照下さい。 https://www.moj.go.jp/isa/content/001447259.pdf

 

2.JAC 「資格取得等奨励金制度」と建設分野 特定技能評価試験会場の変更について

JAC (一般社団法人 建設技能人材機構) は、2025年10月1日より「資格取得等奨励金制度」の申請受付を開始しました。これは、建設分野 特定技能2号評価試験(もしくは同技能検定1級、同技能検定単一等級のいずれか)に合格した場合、対象の特定技能外国人と受入企業それぞれに10万円を支給するというものです。 尚、この奨励金制度は2019年4月1日以降に合格した方まで遡って適用されます。JAC「資格取得等奨励金制度」に関する詳細はこちらのサイトをご参照下さい。 https://jac-skill.or.jp/support-service/qualification-incentive.php

また JACの建設分野 特定技能評価試験は、2025年12月より試験会場がJAC直営会場からプロメトリック テストセンターに変更になります。プロメトリックは各種資格試験をCBT(Computer Based Testing= 従来の紙と鉛筆の試験ではなく、コンピュータ端末による試験)により各国で開催している企業で、これにより建設分野 特定技能評価試験は全国95ヶ所(首都圏では群馬県2ヶ所、埼玉県4ヶ所、千葉県2ヶ所、東京都4ヶ所、神奈川県1ヶ所)の会場で受験する事が可能になります。尚、受験料は一回1,000円でこちらは変更ありません。申込方法は従来のスマホアプリ「JAC Members」から、プロメトリックの専用サイトからの申込となります。JACの建設分野 特定技能評価試験実施方法に関する詳細はこちらのサイトをご参照下さい。https://ssw.jac-skill.or.jp/news/examinfo/exam-entry-guidance.php

建設分野の組合員様には、より受験しやすくなった特定技能2号評価試験で、まずは60% (学科試験18問、実技試験15問) 正解による1年在留延長を得た上で、最終的に特定技能2号評価試験合格により10万円(本人、貴社各々)の奨励金を得る事により、本人の特定技能2号移行へのモチベーションアップに是非ご利用頂く事をお勧めします。